避妊薬がメンタルヘルスに与える影響
経口避妊薬(ピル)は、女性の人生に大きな変化をもたらしました。予期せぬ妊娠をコントロールできるようになったことで、女性は教育を継続し、キャリアを築く自由を手に入れました。これは社会的に見て、計り知れない進歩です。しかし、最新の心理学・医学研...
あなたの性格は変えられる?「固定観念」を打ち破る心理学
多くの人が一度は、「もっと社交的になりたい」「感情的になるのを抑えたい」と考えたことがあるでしょう。長い間、心理学の世界では「性格は幼少期に形成され、生涯固定される」という考えが根強くありました。しかし、近年の研究では、この考えは部分的にし...
心と空間のつながり:散らかった部屋は、心の「頑張りすぎ」を示すサイン
私たちは日々の生活の中で、つい無理をしてしまいがちです。「整理整頓ができないのは、単に怠けているからではない」――これは、心の不調を抱える多くの方が抱える、切実な悩みの核心です。最近、インターネット上で「デプレッション・ルーム(うつ部屋)」...
脂肪由来ホルモンが運動の“気分改善効果”を生む仕組みを特定
新しい研究が、たった30分の運動が気分を即座に改善する仕組みを明らかにしました。運動によって脂肪細胞から分泌されるホルモンが脳の可塑性(柔軟性)に作用し、うつ症状を和らげる生物学的経路を突き止めたのです。これらの発見は、短時間の運動がうつ症状の軽減にアクセスしやすい介入策となる可能性を示しています。
幼少期の虐待が大人になってからの認知能力に長期的な影響を与える可能性
新しい縦断研究によると、幼少期に虐待やネグレクト(育児放棄など)を経験した人たちは、若年期から中年期にかけて認知タスクの成績が一貫して低めであることが確認されました。これは、一般知能、視覚的抽象推理、処理速度、認知の切り替え能力などにおいてです。
幼児期の偏食パターンが、その後の発達に長く影響する可能性
ある新しい研究で、幼児期に「食べ物を極端に選ぶ/避ける」といった傾向を持つ子どもたちの多くで、その後も成長や発達にわたって様々な困難が続きやすいことが示されました。研究は、ノルウェーの全国出生コホートを使った長期調査です。
子どもがいる人はロマンチックな愛、親密さ、情熱が低い
最近の25か国にまたがる大規模な調査で、子どもがいるカップルは、子どものいないカップルに比べて、パートナーに対する「ロマンチックな愛情」「親密さ」「情熱」の自己評価が低い傾向にあることが分かりました。ただし、子どもの数の多さではなく、「子どもがいるかどうか」の有無が影響していたようです。この研究は専門誌に発表されました。
書くことが心をクリアにする理由 ― 脳科学が明らかにするしくみ
書くという行為は、ただ文字を並べる以上の働きを持っています。感情を外に出し、頭の中を整理し、心を落ち着かせる。そんな効果を、心理学と脳科学が裏付けています。
葉野菜・ベリー・魚が認知機能を改善する可能性
野菜、ベリー、魚、全粒穀物を多く含む食事は、記憶の衰えを遅らせ、脳の健康を支える可能性が示されています。Scientific Reportsに掲載された最新の研究では、地中海式ダイエットとMINDダイエットの両方が脳の働きに良い影響を持ち、特にMINDダイエットがわずかに優れていると報告されました。
ChatGPTで学ぶと知識が浅くなる?――Google検索と比較した研究の結果
2022年の終わりにChatGPTのリリース以降、多くの人が大規模言語モデル(LLM)を使って「質問→答え」の形で知識を得るようになりました。その手軽さは確かに魅力的。「手早く情報をまとめてくれる」ことで、努力をかけずに学べるように感じられます。
不安障害と脳内の栄養「コリン」の関係が示される
最近の研究で、不安障害を持つ人は脳内の必須栄養素「コリン」のレベルが、そうでない人に比べて一貫して低い可能性が示されました。この研究は、過去の複数の研究を統合したメタ分析によるものです。
ブラックフライデーが私たちの脳に与える影響
毎年11月、「Black Friday」のセールで大量の「限定」「タイムセール」「残りわずか」「今だけ」の表示があふれます。見逃せない特価に、つい心が動かされてしまう人も多いでしょう。しかしその裏には、私たちの脳に作用する巧妙な心理・神経の仕組みがあるようです。